気象研究ノート第205号 「ウィンドプロファイラー」

 ‘誰が風を見たでしょう’で始まる詩をご存じの方も多いでしょう. 見えない風を見たい,この願いを実現したのがウィンドプロファイラーで, 上空数km~数10km の風を自動的かつ連続的に観測できます. これまで日本には京都大学などが持っている「MUレーダー」 等僅かな数しかありませんでしたが, 2001年~2003年にかけて気象庁が全国に31台のネットワークを展開し, 今では広くそのデータが利用できるようになってきました.

本書はウィンドプロファイラーの概要並びに関連する科学がまとめられており, 研究者・ 技術者はもちろん気象や大気汚染を勉強している人にも大いに役立つでしょう. 風はもちろん温度, 乱流や降水など様々な観測にウィンドプロファイラーが役立つことに 目を開かれるはずです.

編集:小林隆久(気象研究所)
230頁、3月12日発行。
会員2,320円、会員外3,230円
(気象研究ノート編集委員会)