第28期第5回理事会議事録

日 時

 1996年5月21日 17時00分〜21時00分

場 所

 大宮ソニックシティビル 804号室

出席者

     松野,関口,大西,小倉,斉藤,里村,竹内,田中(博),永田,中村,
     新田,菊地,原田,田中(浩),廣田,木田,佐橋,藤谷,石島
     以上19名

オブザーバー

 木村,新野,坪木(東京大学海洋研究所) 以上3名

議 事

1.第28期第17回常任理事会議事録の確認

  一部修正のうえ承認.

2.各委員会からの報告及び審議

 庶務 ・転載許可1件(天気)
    ・後援名義等使用依頼1件を理事会として承認
     第13回エアロゾル科学技術討論会共催(日本エアロゾル学会主催,96年
     8月,金沢市)
    ・日本学術会議第17期会員推薦のための学術研究団体登録申請を5月15日
     に学術会議へ提出.
    ・『天気』の広告を担当している科学技術社から広告料を96年10月号から
     一律1万円値上げしたいとの申し入れがあった.

 会計 ・95年度収支決算状況を説明.低金利の影響で利息収入が減少しており,国
     際学術交流などの基金運用が苦しいが,全体では受託業務管理費収入に相当
     する程度の黒字となった.受託業務は不確定要素があり,今後も諸経費の適
     正支出,節減が必要.

 天気 ・5月号の内容及び6,7月号の予定を報告.
    ・『天気』に英文のアブストラクトが必要かどうか調査している.他の学会和
     文機関誌では,英文要旨を付加しているものが多いようだ.

 気象集誌 ・ELSEVIRに集誌の印刷を委託する件につき,ページ数が年間700ペー
     ジを超えた場合の経費見積もりについて再度の協議を行った.増ページの場
     合の経費増について相手側のこれ以上の譲歩は難しい状況で,ELSEVIERから
     新たな提案がないかぎり委託することはない.

 研究ノート ・「南極氷床と気候」などの進捗状況を資料により報告.

 講演企画 ・非会員の大会での発表状況を調査中.第2種講演のその後の機関誌への
     投稿状況について継続的に追跡調査を行う.

 教育と普及 ・4月19日の学校科目「地学」関連学会連絡協議会第4回会合に出席.
     最近の動きの情報交換のあと,地質学会と天文学会から理科教育に関する学
     会の取り組みについて説明があった.次回は気象学会からも永田委員と名越
     委員が気象学会の取り組みを紹介する予定.
    ・『教養の気象学』改訂は6月30日第1次原稿締め切り,97年3月完成予
     定.

 総合計画 ・「地球環境科学関連学会協議会」設置の呼びかけを気象学会から行い,
     5月20日に協議会設置のための「第1回設置構想委員会」を開催した.気
     象学会を含め14学会から委員あるいはオブザーバーの参加があり,前向き
     に考えようとの雰囲気が十分にあった.会の基本性格や今後の進め方につい
     て概略の話し合いを行った.次回は7月19日の予定.

 各賞 ・新しい試みとして部外の表彰制度への気象学会からの推薦を学会賞,藤原賞,
     各賞などの担当委員会が相談して行った.このうち朝日賞と日産科学賞につ
     いて学会からの推薦者が受賞した.今後もこの推薦活動を継続する.

 その他 ・(小倉理事)『気象科学事典』はこれまで3回の編集委員会がもたれ,1
     700項目の選定がほぼ終了.これから各項目の執筆者の検討に入る.
    ・(里村理事)文部省学術情報センターの電子図書館サービスの試行に協力し
     ている.また,同センターのWWW資源提供を受け,気象学会のホームペー
     ジを3月末に開設した.これまで3000回を超えると思われるアクセスが
     あった.
    ・(関口理事)5月21日昼休みに第2回名誉会員推薦委員会をもった.前回
     から持ち越した外国の人に対象を絞った名誉会員の検討は行わないこととし,
     今後は理事会の2年間の任期中に少なくとも一度は名誉会員に推薦すべき人
     がないかどうかを国内,国外を問わずに見直していくことにした.推薦を行
     う母体や手続きについても,もう少し明確にするよう次期理事会で検討して
     もらう.

3.会員の新規加入等について

  通常会員47名の入会を承認.通常会員2名,団体1の退会を報告.この結果,5  月22日の96年度総会の成立要件に関わる通常会員数は4075名となった.

4.1996年度奨励金受領候補者承認投票の結果について

  理事総数の4分の3を超える24名から投票があり,以下のいずれの候補者も必要  とされる有効投票の3分の2以上の可とする得票があった.   四宮茂晴(函館海洋気象台):海陸風卓越時の網走の最高気温   大鹿清司(大宮市立宮原小学校):身近な気象現象の観測・観察を通じた気象教育

5.1998年度春季大会の担当機関について

  気象庁予報部にお願いすることが承認された.

6.春季大会講演会の改革について

  質疑討論のために十分な時間を確保し,講演会の活性化を図るため,春季大会は専  門分科会方式に改め,一般発表はポスターのみとする案が講演企画担当の永田理事か  ら示された.理事会として大筋を承認し,今大会中に開催される一般会員を対象にし  た討論会の結果も踏まえて1997年度春季大会(つくば市)から実施に移すことと  する.

7.「日本における気象研究に関する現状と将来像」の研究連絡会設置について

  高橋理事から要望が出ていた標記研究連絡会の設置について,理事会の総合計画の  もとで活動すべきとの意見もあって結論が保留されていた件につき理事会として討議.  自由な立場で討議したいとの高橋理事の考えを了承し,アドホックな組織として設置  を承認する.ただし,従来からある研究連絡会とは性格が異なるため,予算的補助な  どの取り扱いは研究連絡会に準ずるものの,名称は別に考えることとする.96年度  秋季大会(名古屋市)から大会開催時に一般会員が自由に参加できる形式で会合をも  つ.

8.96年度総会提案議案について

  原案どうり承認.

9.堀内基金奨励賞の名称変更について

  受賞対象が若手研究者に限らず,気象学の境界,周辺,未開拓分野の研究者全般で  あることを明確にするため,名称を「堀内賞」と変更することを理事会として決定.  来年の総会に提案するための必要な手続きをとることとした.

10.その他

  学会賞の被表彰者数を「原則1件」から「原則2件」に変更する件,表彰制度に関  わる規定類を整備する件,小倉理事から『天気』誌上で問題提起のあった英語の学術  用語の日本語表現を統一・整理する問題については,次期理事体制での検討課題とし  て引き継ぐこととする.

日本気象学会ホームページへ