TRMMの運用2009年まで延長決定

中澤哲夫(気象庁気象研究所)

TRMMが、最低2009年9月末まで4年間運用延長されることが、 このほどNASAとJAXAの間で合意されました (http://www.eorc.jaxa.jp/TRMM/index_j.htm)。 4年後に見直される予定ですが、そのときに、 更なる延長を行うかどうかが決められることになっています。

昨年来、日本気象学会には、 いち早く運用が中止されるかもしれないTRMMの現状をWebを通じて流していただ いたり、 理事長名でTRMMの延命要請をNASAとJAXAに出していただいたり、 さらには、 日本気象学会員の方々にはTRMMの延命嘆願署名にご協力いただくなど、 大変お世話になりました。ここに厚く御礼申し上げますとともに、 今回の運用の延長決定をともに喜びあいたいと思います。

4年間もの運用延長ができたのは、 米国の研究者のさまざまな精力的な活動とともに、日本気象学会はじめ、 日本海洋学会、日本リモートセンシング学会、そして、 そのほかにもTRMMを支持してくださった多くの方々の思いが大きな力となったと考えて おります。また、TRMMの科学的成果、 台風予測など応用面での貢献なども寄与したものと考えております。

今後もTRMMデータが、多くの人に利用してもらうことにより、 熱帯の降雨に関する新しい知見をもたらすとともに、 応用面でも国民の安心・安全に大きく貢献するものと確信しております。