日本気象学会1998年度秋季大会の告示

  1. 期日
  2. 1998年10月20日(火)〜22日(木)

  3. 会場
  4. 宮城県民会館(仙台市青葉区国分町三丁目3番7号)および、仙台市民会館(仙台市青葉区桜ヶ岡公園4番1号)

  5. 研究発表
  6. 口頭またはポスターによる.口頭発表は4会場(22日のみ3会場)に分かれて行う.ポスター発表は「ポスター・セッションの方法」(下記)による.
    「熱帯降雨観測衛星(TRMM)とその初期結果」のテーマでスペシャル・セッションが開催される.発表方法は口頭発表に準ずる.
    講演申込方法については「講演申込要領」(下記)参照.

  7. シンポジウム
  8. 大会第2日(10月21日)に開催予定.テーマは「大気と海洋 −地球温暖化をめぐって−」

  9. 大会参加費,懇親会費
  10. 郵便振込による前納または当日受付による. 大会当日は混雑しますので,極力前納するようお願いします.
     金額は以下の通り.

大会参加費:
 一般会員 学生会員 会員外
 前納 2,000円 1,000円 ---
 当日払 3,000円 2,000円 3,000円
   懇親会費:
 一般会員 学生会員 会員外
 前納 4,000円 3,000円 ---
 当日払 5,000円 4,000円 5,000円

なお、懇親会は大会第2日(10月21日)夕刻に開催予定.

講演申込要領

  1. 発表の種類
    1. 講演方法には,口頭発表とポスター発表の2種類がある。
    2. このうち口頭発表は,従来の第1種・第2種の種別を廃し、全て同一の講演時間とする。1件あたりの講演時間は、口頭発表に使用可能な時間の総計を申込件数で割ったものを目安として講演企画委員会が決定する。決定した講演時間は大会プログラムに記載する。

  2. 発表件数の制限
  3. 口頭発表・ポスター発表を合わせて,1講演者について計2件以内とする.この制限に抵触する申込があった場合には,講演企画委員会が適切に処置する.
    なお,スペシャル・セッションについては上の件数には含めない.

  4. ポスター発表から口頭発表への振り替えについて
  5. 会場の広さやポスターパネル数の制約により、掲示可能なポスター数には上限がある(今大会については一度に89件のポスターが掲示可能).このため、この上限を越える数の申し込みがあった場合には、ポスターに申し込まれたものの一部を口頭発表に振り替える。このために、口頭発表へ変更しても良いかどうかについての選択欄を申込用紙に設ける。「変更可」とあるものからランダムに口頭発表に振り替え、それでもあふれる場合は、それ以外のものからもランダムに振り替えを行う。

  6. スペシャル・セッションの扱い
  7. スペシャル・セッションに申し込まれた発表については,世話人が予稿を審査し,スペシャル・セッションでの発表を認めるかどうかを判断する.発表方法は口頭発表に準ずるが,世話人の判断により,講演持ち時間について若干の変更があり得る.
    スペシャル・セッションに申し込まれた発表が,世話人によってスペシャル・セッションに適さないと判断された場合には,一般の口頭またはポスター発表に回す.この場合には上記2の件数制限が適用される.
    従って,スペシャル・セッションに申込をする場合には,一般の口頭またはポスター発表へ回された場合の発表方法の選択を(この結果,上記2の件数制限に抵触する場合には,発表の優先順位も),申込用紙の欄外に記入しなければならない.

  8. 申込方法
  9. (1) 本号末の申込用紙に記入し,予稿集原稿を添えて下記宛先に送付する.
     〒305-0052 茨城県つくば市長峰1−1
           気象研究所予報研究部内 
           講演企画委員会(小泉 耕)
    スペシャル・セッションに申し込む場合は,上記に加えて,下記宛先へ申込用紙と予稿集原稿のコピーを送付する.
     〒305-0052 茨城県つくば市長峰1−1
           気象研究所台風研究部 中澤哲夫
    (2) 申込期限:1998年8月21日(金)必着.ただしスペシャル・セッションは1998年8月17日(月)必着

  10. その他
    1. 講演者索引を作成するため,申込用紙には講演者の姓名とそのローマ字表記を明記して下さい.姓名の区別の無い名前の場合は、名前の中で最も重要な部分を「姓」の欄に記入して下さい(講演者索引には、「姓」の欄に記入されたものを省略無しで記載し、「名」についてはイニシャルのみの表記となります)。
    2. 口頭発表の講演種別が廃止となったため、講演申込用紙には「投稿予定」の欄が無くなりましたが、口頭発表・ポスター発表とも,成果を印刷発表する予定であれば,予稿本文への記載をお願いします.
    3. 申し込まれた予稿の内容が,(1)気象学とは全く無関係である,(2)極めて非合理的・非論理的である,(3)他者を誹謗中傷する部分がある,等の理由により,講演を認めることが適当でないと講演企画委員会が判断した場合には,講演を認めないことがあります。

ポスター・セッションの方法

  1. ポスター・セッションは大会第1日(10月20日)夕方に行う予定であるが,講演件数が多ければ他の日時にも行う.全体の時間は約1時間で,この間は口頭発表は休憩とする.
  2. 各講演者は,指定された会場で概要紹介を行った後,ポスターの前で説明を行う.
  3. 概要紹介の持ち時間は1分で,OHPを1枚程度用いることができる.
  4. ポスターの掲示場所は当日指定する.ポスターの掲示・撤去は,講演者自身が行う.なお掲示に必要な画鋲・押しピンは,各自で用意するテープ類や釘は使用不可).
  5. ポスターには講演題目・講演者名を明記しておく.
  6. 掲示用ボードは1件あたり幅約1mで,床から天井まで(高さ約2.5m)掲示可能である.なおポスターは大きな紙1枚に書く必要はなく,小さい紙に分けて書いたものを当日並べても良い.

スペシャル・セッションのご案内

 スペシャル・セッションは,あるテーマに関心を持つ会員同士が,研究分野の枠を超えて交流する機会を設けるために,1988年から始まったものです.一般の大会発表と同様,会員はどなたでも講演申込できます.
 ただし,プログラム編成の際に世話人の意向を取り入れるため,申込期限が一般講演よりも早くなるとともに,予稿と申込用紙のコピーをスペシャル・セッションの世話人に送付していただくことになりますので,ご注意願います(締切および送付先は「講演申込要領」参照)

1.テーマ:
熱帯降雨観測衛星(TRMM)とその初期結果
2.趣旨:
1997年11月28日に宇宙開発事業団種子島宇宙センターから熱帯降雨観測衛星(TRMM: Tropical Rainfall Measuring Mission)が打ち上げられた。TRMMの目的はその名前のとおり、熱帯域を中心として降雨を観測することであり、日米対等の計画として提案から10年以上にわたる多くの人々の努力の結果実現した。この衛星に可視・赤外放射計、マイクロ波放射計などとともに、そは我が国が世界に先駆けて開発した衛星用降雨レーダが搭載されており、これがTRMMの目玉となっている。今までも地球上の降雨の分布を衛星で測定することは行われているが、可視・赤外放射計では直接には降雨が見えないこと、マイクロ波放射計では陸上の精度に問題があること、などの問題点があった。降雨レーダはこのような宇宙からの降雨観測の欠点を克服するものとして搭載された。レーダは降雨に直接に感度があるばかりでなく、距離分解能があることから降雨の3次元構造を観測することができる。このような降雨の3次元構造を広域にわたり均一に観測することはこれまでできなかったことである。
本セッションではこのTRMMについてその概要を紹介するとともにTRMMによる新しいデータに基づく初期結果について報告したい。このセッションの報告により、TRMMの新しいデータがどのようなものであるかを周知するとともに、データへの関心を高め、新しいデータ利用に向け、研究者を大いに刺激したい。
3.世話人:
中澤哲夫(気象研究所台風研究部)


講演予稿集原稿の書き方

 大会発表を申し込む会員は、以下の要領で予稿集原稿を作成し、「天気」5月号に添付された申込用紙とともに講演企画委員会へ送付して下さい。

  1. 原稿用紙:1件1枚
  2. 用紙:A4判の白紙を使用する.その他の規格の用紙を使用しないこと。
  3. 記入方法:A4判用紙に直接出力するか、別紙に作成した文書・図表を用紙に糊付けする。原稿はダイレクト製版される。
  4. 図および表:写真や図表には折り目が入らないようにする。階調のある写真や図は、階調度が落ちる場合がある。
  5. インク:ワープロ、手書きの場合とも、墨または濃い黒色インクを使う。黒以外の色のインクや鉛筆を使用しないこと。
  6. 配置:記載範囲は縦250mm×横175mm以内とし、上部には20mmの余白をとる。最上段に標題、その下に著者と所属を書き、本文をその下につける。著者が複数の場合には講演者の左肩に*をつける。標題から本文までの間隔は25〜30mmとする。本文はなるべく2段組(左半分→右半分)にする。
  7. 著作権:予稿集に掲載された文章および図表の著作権は日本気象学会に帰属する。
  8. 送付上の注意:予稿集原稿を細かく折りたたまないこと(2つ折りは可)。 送付先・送付期限は「講演申込要領」参照。

非会員の大会講演について

 気象学会の定款では“会員は,次の特典を有する.(中略)2.この法人の催す各種の学術的会合に参加すること.”(第8条)となっており,その中には当然,大会における講演も含まれます. その一方,細則では“講演企画委員会または大会委員会が承認した場合は,会員でない者も,学術的会合において講演を行うことができる”(第12条)と規定されています. しかし,“承認”の手順の具体的な規定はありません.
 講演企画委員会では,非会員の大会講演は望ましくないと考えます. しかし,短期滞在の外国人の立場等を考慮すれば,ある程度容認せざるを得ないとも考えられます. 今後実態をつかんだ上で,会員各位のご意見を参考にしながら,非会員の講演について“承認”の具体的な規定を作っていきたいと考えています.
当面の措置は,以下の通りです.

1. 非会員による講演の実態を把握するため,講演申込用紙に会員番号の記入欄を設ける.
2. 共著者の中に会員が含まれていれば,非会員の講演を認める.

なお上記の措置は,あくまでも暫定的なものです. 講演企画委員会としては,大会発表を行いたい人には会員になって頂くよう望みます.


                        1998年4月 講演企画委員会