日本気象学会1999年度春季大会の告示


  1. 期日
  2. 1999年4月26日(月)〜28日(水)

  3. 会場
  4. 気象庁およびKKRホテル東京(竹橋会館)

  5. 研究発表
  6.  今大会においては,昨年の春季大会と同じく,一般の発表は原則としてポスターとするが,申込状況に応じて一部口頭発表を実施する(下記「一般発表セッションの方法」参照)。その他に,4件の専門分科会を実施する。専門分科会では十分な時間をかけた口頭発表をおこなう。専門分科会のテーマは公募され,講演企画委員会の審議によって以下のように決定された(下記「講演申込要領」参照)。
     講演申込方法については「講演申込要領」(下記)参照

  7. シンポジウム
  8. 大会第2日(4月27日)に開催予定。テーマは未定。

  9. 大会参加費,懇親会費
  10.  郵便振替による前納,または当日受付による(前納は「天気」12月号末の振替用紙をご利用下さい).大会当日は受付が混雑しますので,極力前納するようお願いします(金額的にも前納の方が割安です)
     金額については振替用紙をご覧下さい。
     なお懇親会は大会第2日(4月27日)夕刻に開催予定。


講演申込要領

一般発表セッションの方法

専門分科会の概要紹介

講演予稿集原稿の書き方


講演申込要領

  1. 発表の種類
    1. 上記の通り,一般発表(ポスターおよび口頭)と専門分科会における口頭発表の2種類となる。
    2. 専門分科会へ申し込まれた講演は,コンビーナーの判断によって専門分科会への採否が決定される。専門分科会に採用されなかった講演は,原則として一般発表へ変更となる。ただし,申込みの時点で申し出れば(申込用紙に選択欄あり),不採用時に講演をキャンセルすることもできる。
    3. 一般発表は原則としてポスターとするが,会場の制約からポスターの掲示可能数には上限があること,また,アンケートなどにより春季大会にも一般口頭発表を希望する声があることから,講演の一部を口頭発表によって行うこととする。講演方法(ポスター/口頭)については講演申込時に選択できるが,必ずしも希望通りになるという保証はない。

  2. 発表件数の制限
  3.  限りのあるスペースでできるだけ広い分野の発表をしていただくため,一般発表は1講演者について異なるテーマのもの2件以内とする。この制限に抵触する申込があった場合や専門分科会からの種目変更によって制限に抵触することになった場合には,講演企画委員会が適切に処置する。

  4. 申込方法
    1. 一般発表への申込
      • 本号末の申込用紙に記入し,予稿集原稿を添えて講演企画委員会に送付する。
        [セッションを的確に編成するために,申込用紙にキーワードの記入をお願いします。]
      • 申込期限: 1999年2月10日(水)必着
        (送付先)
         〒305-0052 つくば市長峰1-1
              気象研究所予報研究部内
               講演企画委員会(小泉 耕)

    2. 専門分科会への申込
      • 本号末の申込用紙に記入し,予稿集原稿を添えて講演企画委員会に,また両者のコピーを各分科会の代表者に送付する(送付先は下記を参照)。
      • 申込期限: 1999年2月10日(水)必着
        (原本送付先)
         〒305-0052 つくば市長峰1-1
         気象研究所予報研究部内
         講演企画委員会(小泉 耕)
        (コピー送付先)
         a.GAME-IOPとその初期結果(略称:GAME-IOP)
           〒305-8571
           つくば市天王台1-1-1
           筑波大学地球科学系
           安成哲三
         b.集中豪雨をもたらす環境とその発生・維持システム
          (略称:集中豪雨)
           〒305-0052
           つくば市長峰1-1
           気象研究所予報研究部
           加藤輝之
         c.GPS気象学(略称:GPS)
           〒305-0052
           つくば市長峰1-1
           気象研究所予報研究部
           中村 一
         d.波動と低周波変動(略称:波動)
           〒812-8581
           福岡市東区箱崎6-10-1
           九州大学理学部地球惑星科学科
           伊藤久徳

  • その他

  • 一般発表セッションの方法

    1. 一般発表は原則として,大会期間の各日の午前中に口頭発表およびポスターの概要紹介を行い,その後,午後にかけてポスター発表を行う予定である(専門分科会開始の前に,ポスターを見る時間を十分にとる予定)
    2. ポスターの概要紹介の持ち時間は1分で,OHPを1枚程度用いることができる。
    3. 口頭発表は一件(講演・質疑あわせて)5分とし,ポスターの概要紹介に続けて行う。発表会場はキーワードに基づいて割り振るが,細かなセッション分けは行わない 。
    4. ポスター発表の時間は1時間半程度とする。ポスター発表中は専門分科会は行われない。各講演者がポスターの前にいなければならない時間(拘束時間)を30分間設定する。
    5. ポスターの掲示・撤去は講演者自身が行う。なお掲示に必要な鋲またはテープは各自が用意すること。
    6. ポスターには講演題目・講演者名を明記しておく。
    7. 掲示板は縦90cm×横180cm程度である。なおポスターは大きな紙1枚に書く必要はなく,小さい紙に分けて書いたものを当日並べても良い。


    専門分科会の概要紹介

    1999年春季大会では下記の通り,4件の専門分科会が開かれます。

    a.テーマ:GAME-IOPとその初期結果

    趣旨:国際共同研究GAMEの一環として1998年4月-10月にかけて,アジアモンスーンの季節変化過程に関連するエネルギー・水循環過程の集中観測期間(IOP)が設定され,約110地点の高層観測点における強化観測や4地域における大気・地表面系でのエネルギー・水循環過程の特別観測が行われた。この分科会では,その期間に行われた初期結果をまとめて発表し,今後の解析・研究の方向を議論,検討する。
    コンビーナー:安成哲三(筑波大学地球科学系),小池俊雄(長岡技術科学大学)

    b.テーマ:集中豪雨をもたらす環境とその発生・維持システム

    趣旨:例えば,1998年には新潟や那須をはじめ死者が出る洪水や土石流を引き起こした集中豪雨のように,梅雨期から秋雨期にかけては人命にも係わる日降水量200mmを超えるような局地的な豪雨が発生する。今までに,梅雨期には九州地方を中心に特別観測(TREX,XBAIU-98など)が行われ,メソ降水系が発生する環境やその発生メカニズム等が解明されつつある。また,観測による解析だけでなく,高分解能なメソスケールモデル(水平分解能2〜5km)による数値的アプローチによる現象の解明も行われ始めている。この分科会では,集中豪雨をもたらすメソ降水系だけではなく,南方での台風の存在などその発生に寄与する環境を与える総観場に関する発表も歓迎する。すなわち,複雑なメソ降水系と総観場との相互作用についての議論を活発に行い,今後行われる梅雨期の特別観測(XBAIU-99など)の観測計画や解析方針に対し方向性を与えられるものにしたい。
    コンビーナー:加藤輝之(気象研究所)

    c.テーマ:GPS気象学

    趣旨:GPSによる精密測位は地殻変動などの監視に大きな役割を果たすようになってきているが,その測位精度の向上にとって大気による電波伝搬遅延,特に水蒸気による遅延は最大のノイズとなっている。一方,気象学から見れば,GPS測位解析から水蒸気・気温などの大気の有用な情報が得られる。「GPS気象学」は,GPSから得られる水蒸気・気温などの情報を気象学その他の分野に応用すること,また,水蒸気などの時間空間変動を明らかにして測位精度の向上に資することを目的としており,我が国でも平成9年度から科学技術庁のプロジェクトが始まっている。
     本分科会では,招待講演で,「GPS気象学」の基礎原理,GPS可降水量の時間空間変動の解析,数値予報への応用,LEO(低軌道衛星)を用いたGPS掩蔽法による中層大気の気温測定とグローバルな変動の解析等の「GPS気象学」全般の紹介を行い,一般講演で,最近の観測や解析その他の「GPS気象学」の最先端の研究の発表を行い,将来の発展の方向について討論する。
    コンビーナー:
    津田敏隆(京都大学超高層電波研究センター)
     FAX: 0774-31-8463  e-mail: tsuda@kurasc.kyoto-u.ac.jp
    中村 一(気象研究所予報研究部)
     FAX: 0298-53-8649  e-mail: hnakamur@mri-jma.go.jp

    d.テーマ:波動と低周波変動

    趣旨:低周波変動は変動の大部分を占める重要な変動である。しかしながらその実態の解明,理解はまだまだ不十分であり,学問的にたいへん興味深い。また実際的な関心も高い。ブロッキングに代表されるようにいわゆる異常気象に密接に関係し,中長期予報との関わりも深いからである。これまで様々に発表されてきた低周波変動の研究を一堂に集めて,その発展を概観することは非常に意味のあることと考えられる。
     また低周波変動は波動と深い関わりを持っている。中緯度の低周波変動の主役がロスビー波であることはもちろん,傾圧波と強い相互作用を持っている。低周波変動の理解には波動の伝播・蓄積,導波管といった概念は必須である。テレコネクションのさらなる理解も必要である。このような広い問題意識のなかで低周波変動を考えることは重要なことであろう。
     従って,ここでは話題を低周波変動に限らず,ひろく低周波変動に関係すると思われる研究や波動に関わる基礎的な研究の発表も期待する。そのほうが問題のひろがりが持て,ひいては低周波変動の研究の進展につながると考えるからである。分科会の名称を「低周波変動」とせずに,「波動と低周波変動」とした理由もそこにある。
    コンビーナー:伊藤久徳(九州大学理学部),松田佳久(東京大学大学院理学研究科 ),林祥介(北海道大学大学院理学研究科)


    講演予稿集原稿の書き方

     大会発表を申し込む会員は,以下の要領で予稿集原稿を作成し,「天気」12月号末 の申込用紙とともに講演企画委員会へ送付して下さい。
    1. 原稿用紙
      1件1枚
    2. 用紙
      A4判の白紙を使用する。その他の規格の用紙を使用しないこと。
    3. 記入方法
      A4判用紙に直接出力するか,別紙に作成した文書・図表を用紙に糊付けする。原稿はダイレクト製版される。
    4. 図および表
      写真や図表には折り目が入らないようにする。階調のある写真や図は,階調度が落ちる場合がある。
    5. インク
      ワープロ,手書きの場合とも,墨または濃い黒色インクを使う。黒以外の色のインクや鉛筆を使用しないこと。
    6. 配置
      記載範囲は縦250mm×横175mm以内とし,上部には20mmの余白をとる。最上段に標題,その下に著者と所属を書き,本文をその下につける。著者が複数の場合には講演者の左肩に*をつける。標題から本文までの間隔は25〜30mmとする。本文はなるべく2段組(左半分→右半分)にする。
    7. 著作権
      予稿集に掲載された文章および図表の著作権は日本気象学会に帰属する。
    8. 送付
      予稿集原稿を細かく折りたたまないこと(2つ折りは可)。送付先・送付期限は「講演申込要領」参照。


    日本気象学会に関するお問い合わせは、気象学会事務局までご連絡ください。


    日本気象学会ホームページへ