日本気象学会1998年度総会議事録

場所

 KKRホテル東京「瑞宝」(東京都千代田区大手町1−4−1)

日時

 1998年5月28日 15:15〜16:35

参加者数

 会場出席者177名,委任状もしくは書面による出席者723名,

出席合計

 900名【総会成立の要件:定足数は通常会員(1998年5月25日現在,4,074名)の5分の1(815名),このうち,委任状および書面によらない出席者は通常会員の25分の1(163名)以上が必要(定款第38条)】

議事

1. 開会

 竹村行雄庶務担当常任理事より,総会の開会が宣言された.

2. 議長選出

 総会議長に大会委員長の山本孝二会員(気象庁予報部長)を選出した.

3. 理事長挨拶

 松野太郎理事長から,今大会開催担当機関である気象庁予報部をはじめとする関係者に対し謝辞が述べられた.続けて以下のような挨拶を述べられた.

 伝統的に気象学会は気象庁と大学の気象研究者の興味と目的に応じた活動をしてきた.社会の中での気象への関心を考え,もっと多様な人々の必要に応えるようにしたいと願ってきたが,まだ実現していない.予報士制度が導入され,現在までに2,000人を超える人たちが資格を取得しているが,このような気象学に関心の高いはずの人たちでも気象学会に加入する人数は必ずしも多くはないのが実状である.
 気象学会では,学会活動の活性化を目指して,専門分科会とポスター・セッション形式を柱とする大会の新しい運営形態を,昨年の春季大会以来,試行しているが,まだその成果は明らかではない.会員間で密度の高い議論を深めるのは言うは易くして,実行は難しいということである.新しい枠組みはできあがったが,その内容を作るのはこれからである.これまでのところ,専門部会のテーマの括り方は古典的なものが目立つ.気象学の多様化に見合う新しい話題・課題に応じたまとめ方がまだ十分できていないのかも知れない.自分は今期で役員から退くが,今後さらに検討を続け,学会活動を一層充実したものとして頂きたい.

4. 学会賞授与

 学会賞候補者推薦委員会担当の二宮洸三常任理事が選定理由を説明し,松野太郎理事長から受賞者に賞状ならびに賞金・メダルが授与された.
 本年の受賞者と,受賞対象となった研究は以下の通り.

 梶川正弘会員(秋田大学教育学部)
  「降雪粒子の落下運動に関する研究」
 佐藤薫会員(京都大学理学研究科地球物理教室)
  「中層大気重力波の研究」
 高藪縁会員(国立環境研究所大気環境部)
  「熱帯域の大規模擾乱に関する研究」

5. 藤原賞授与

 藤原賞候補者推薦委員会担当の田中正之理事が選定理由を説明し,松野太郎理事長から受賞者に賞状ならびに賞金・メダルが授与された.
 本年の受賞者と,受賞対象業績は以下の通り.

 竹内清秀会員(財団法人 日本気象協会)
  「大気境界層および大気汚染気象の研究に発展に貢献した業績」
 立平良三会員(財団法人 気象業務支援センター)
  「天気予報技術の近代化に貢献した業績」

6. 1997年度事業報告

 竹村行雄庶務担当常任理事から,総会資料に基づき,事業報告が行われた.

7. 1997年度会計報告

 城尾泰彦会計担当常任理事から,総会資料に基づき,会計報告が行われた.

8. 1997年度監査報告

 総会資料により,篠原吉雄監事から,監査の結果が報告された.
 引き続き,事業報告,会計報告,監査報告について,採決の結果,賛成多数で承認された.

9. 第30期日本気象学会役員の選任

 松野理事長より,役員候補者選挙で当選した理事・監事の役員候補者と,理事候補者選挙当選者の推薦による役員候補者の紹介があり,第30期役員として提案された.
 採決の結果,賛成多数で承認された.

10. 名誉会員の推薦

 松野理事長より,荒川昭夫会員,小倉義光会員,笠原彰会員,都田菊郎会員を推薦があり,新たに名誉会員として加えるよう,提案があり,採決の結果,賛成多数で承認された.

11. 「奨励金」を「奨励賞」に改めるための細則改正

 藤部文昭奨励金受領者推薦委員会担当常任理事から,総会資料により,提案理由の説明があり,採決の結果,賛成多数で承認された.

12. 1998年度事業計画

 竹村行雄庶務担当常任理事から,総会資料に基づき,事業計画の提案が行われた.

13. 1998年度予算案

 城尾泰彦会計担当常任理事から,総会資料に基づき,予算案の提案が行われた.
 引き続き,事業計画および予算案に関しまとめて議論が進められた.
 採決の結果,事業計画および予算案は賛成多数で承認された.

14. 議事録署名人の指名

 議事録署名人に伊藤朋之会員(気象庁予報部業務課),白木正規会員(気象庁予報部予報課)を指名したところ,異議なく承認された.

15. 議長解任

 山本孝二議長から総会の議事運営に関する出席者の協力に感謝する旨挨拶があった後,議長は解任された.

16. 閉会

 竹村行雄庶務担当常任理事が総会を閉会する宣言を行った.


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