公開気象講演会

公開気象講演会

一般市民の方々に気象に関する最近の研究成果を分かりやすく解説することを目的として、公開講演会を開催しています。


2021年公開気象講演会『命を守る身近な気象情報』

日本気象学会2021年度秋季大会の開催期間に先立ち、一般市民の方々に気象に関する最新の研究成果や関心の深い事柄について解説することを目的として公開気象講演会を開催します。一昨年まで春季大会時に合わせて開催しておりましたが、今回は秋季大会に合わせてのオンライン開催となります。

日時: 2021年11月28日(日)14:00~17:00
開催形式:オンライン(Zoomウェビナーを利用)
主催: 日本気象学会 教育と普及委員会
後援: 一般社団法人日本気象予報士会
参加費: 無料
定員:300名(先着順)
申込み:参加を希望される方は、こちらのフォームから事前のお申込みをお願いいたします。
申込み締切:2021年11月25日(木)(ただし定員になり次第締切)
問合せ先:日本気象学会 教育と普及委員会 msj-ed_2021[at]metsoc.jp([at]は@にしてください)

公開気象講演会2021


>> ポスター(要旨付)

 今回のテーマは「命を守る身近な気象情報」です。2019年は令和元年房総半島台風、令和元年東日本台風と相次いで台風が上陸し、また、2020年は令和2年7月豪雨により、記録的な大雨による河川の氾濫や暴風等による甚大な被害をもたらしました。また、近年では、夏季に熱中症が発生しやすい気象状況になる事が多くなっています。
 今回の講演会では、このような様々な気象災害から命を守るために、身近な気象情報を有効活用する目的から、各分野の専門家からお話しいただくことにしました。奮ってご参加くださいますようお願いいたします。

1.大雨災害から身を守るために−キキクルの活用−  太田 琢磨(気象庁)
2.ビッグデータから紐解く気象病とリスク管理  小越 久美(日本気象協会)
3.市民への情報伝達をベースにした降雨探知と予測手法  大石 哲(神戸大学)
4.新たな避難情報について  岩井 真央(内閣府)
5.防災気象情報の伝え方  南 利幸(南気象予報士事務所/気象キャスター)


■ 講演要旨

1.大雨災害から身を守るために−キキクルの活用−  太田 琢磨(気象庁)
 最近、ニュースや気象情報などで「キキクル」という情報を目にしたことはありませんか。キキクルとは、土砂災害や浸水害、洪水の危険度の高まりを地図上に色分けして表示した防災気象情報のことです。気象庁ホームページで1km四方の細かさで10分ごとにリアルタイムで更新され、大雨や台風のとき、身にせまる災害を一目で確認することができます。
 講演では、近年の大雨災害を取り上げ、キキクルの特徴やその活用方法を紹介します。

2.ビッグデータから紐解く気象病とリスク管理  小越 久美(日本気象協会)
 気象病とは、天気や気温の変化が原因で悪化する病気の総称です。近年、ビッグデータの活用が進むことで気象との関係が明瞭となり、予測が可能となりつつあります。本講演の前半では、気象病の具体事例について、医療統計データを用いた気象病予測の日本気象協会の取り組みを交え紹介します。後半では、夏の高温化で深刻化する熱中症について取り上げ、より中長期のリスク管理が求められる教育現場や企業に向けて、その予測可能性について解説します。

3.市民への情報伝達をベースにした降雨探知と予測手法  大石 哲(神戸大学)
 近年は豪雨災害の頻度が増しています。一方で気象レーダーを用いた降雨情報の探知では、精度や時空間解像度が向上してきています。それにともなって予測精度が向上し、予測時間も長くなってきています。本講演では、市民への情報伝達をベースにして考えられた短時間で情報収集可能なレーダーの開発や、降雨情報を加工することで住民の避難行動に促すことができる降雨予測の研究を紹介します。また、実務への応用事例も提示して、水災害を意識した社会について議論します。

4.新たな避難情報について  岩井 真央(内閣府)
 避難情報に関しては、今般、警戒レベル4の避難勧告と避難指示を「避難指示」に一本化し、これまでの避難勧告のタイミングで避難指示を発令することとするとともに、警戒レベル5を「緊急安全確保」とし、災害が発生・切迫し指定緊急避難場所等への立退き避難がかえって危険であると考えられる場合に直ちに安全確保を促すことができることとするなど、改善がなされたところです。本講演においては、こうした避難情報に関する昨今の状況について解説させていただきます。

5.防災気象情報の伝え方  南 利幸(南気象予報士事務所/気象キャスター)
 毎年1回か2回は大雨特別警報が発令された場面で気象情報を伝えることがあります。放送直前まで現在の状況や今後の見通しを、どのような画面を使いながら、いかに分かりやすく伝えるかを考えています。アメダス降水量、土砂災害や洪水害の危険度分布、気象レーダーによる雨雲の動きや降水短時間予報による今後の雨の降り方などその場面に応じた画面を選択し、切迫した状況が伝わる言葉も選択しながら情報を伝えています。


□ 過去の公開気象講演会

2021年 「命を守る身近な気象情報」
2019年 「新元号を迎えて~平成の30年間を振り返り、新時代の気象災害に備える~」
2018年 「台風の強度~台風災害の軽減に向けた航空機観測~」
2017年 「「大雨災害」に備える」
2016年 「台風災害 ~台風列島でどう生き延びるのか?~」
2015年 「気象情報のビッグデータ時代の幕開け」
2014年 「局地風の世界」
2013年 「将来の再生可能エネルギーと気象」
2012年 「地球温暖化問題における科学者の社会的役割」
2011年 「航空安全のための気象学」
2010年 「防災情報の活かし方を考える」
2009年 「数値予報の過去・現在・未来~数値予報現業運用開始50周年記念~」
2008年 「地球温暖化とその対策 ~ノーベル平和賞と横浜市~」
2007年 「災害をもたらす気象~大雨・竜巻・台風~」

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